ADHDのご相談

不注意や、衝動性、多動性がある場合、

注意欠如・多動症(Attention-deficit/Hyperactivity disorder:以下ADHD)

の可能性があります。

大人になっても症状が続くこともあり、

学校や職場に不適応を起こし、

二次障害が出る場合もあります。

ADHDの特徴


以下のDSM-5の項目で、

17歳未満はそれぞれ6個以上、

17歳以上の場合は、それぞれ5個以上を満たしており、

これらの症状が6ヶ月以上続き、

12歳以前、2つ以上の状況で存在した上で、

学校や職場で問題化している場合に診断されます。

A.不注意 

◻︎不注意な間違い:細部の見過ごし、作業が不正確

◻︎注意の持続困難:長時間の講義や会話に集中し続けることができない

◻︎聞いていないように見える:心ここにあらずのように見える

◻︎指示に従えず、やり遂げることができない:課題を始めても、やり遂げられない

◻︎順序立てることができない:資料や持ち物の整理ができない、時間の管理が苦手、締め切りが守れない

◻︎精神的努力の持続が必要な課題を避ける:宿題や、報告書の作成、書類を漏れなく記入するなどを嫌う

◻︎なくしてしまう:学校の教材や、財布、書類、携帯電話などをしばしばなくす

◻︎気が散ってしまう:外的な刺激によって気が散る

◻︎忘れっぽい:約束、お使い、電話の折り返し、支払いなどを忘れる

B.多動性-衝動性

◻︎手足をもじもじさせる:手足をそわそわ動かす、トントンたたいたりする

◻︎席を離れる:教室や職場でとどまるべき場面で、自分の席を離れる

◻︎走り回る、高いところへ登る:不適切な状況で走ったり、高いところに登る

◻︎静かに遊ぶことができない:じっと遊ぶことができない

◻︎じっとしていられない:教室や会議で長時間とどまることができない

◻︎しゃべりすぎる

◻︎質問が終わる前にしゃべりだす:他の人たちの言葉の続きを言ってしまう、遮る

◻︎順番を待つことが困難:列に並ぶことが苦手

◻︎他人を妨害し、邪魔をする:会話、ゲームを邪魔する、他人のしていることに口を出す

ADHDによって起こること

①成績が下がる
集中力を維持できず、授業や仕事がうわのそらになり、成績が低下する
②叱責されることが多く、自信をなくす
注意されることが多く、「自分はできない」と自信をなくすことがある
③うつ病などの二次障害になる
自信が持てないことで「自分は何をやってもダメだ」と落ち込み、精神疾患になる

ADHDの治療薬


薬品名

(商品名)

作用機序 副作用

メチルフェニデート

(コンサータ)

ドパミン、ノルアドレナリンの再取り込みを抑える 睡眠障害、食欲不振、体重減少

アトモキセチン

(ストラテラ) 

ドパミン、ノルアドレナリンの再取り込みを抑える 食欲不振、下痢、イライラ

グアンファシン

(インチュニブ)

交感神経の働きを抑え、過剰な活動性や攻撃性を抑える 血圧低下、眠気、ふらつき

リスデキサンフェタミンメシル

(ビバンセ)

ドパミン、ノルアドレナリンの再取り込みを抑える 睡眠障害、いらつき、めまい、眠気

これらの薬は厳格な基準のもとに処方されます。

薬物治療を取り入れることで、

日中の不注意、多動性を落ち着かせ、

学業成績の向上、職場での集中力を高めることができます。

ただし食欲不振、頭痛などの副作用もあるため、

すべての方に効くわけではありません。

ご本人の生活に大きなメリットがある場合に処方を検討されます。

DBDマーチ


適切な対応がなされず思春期を迎えた場合、

DBD(Disruptive Behavior Disorder)マーチに進むことがあります。

 

DBDマーチとは

ADHD

→反抗挑戦性障害(ODD:Oppositional Defiant Disorder)

→行為障害(素行障害)(CD:Conduct Disorder)

→反社会性人格障害(APD:Antisocial Personality Disorder)

に帰着する流れのことです。

 

ADHDという先天的な要因に、

後天的にさまざまな逆境体験が積み重なることで、

反社会的な行為に進んでしまうことがあります。

 

大事なことは、ADHDの特性を理解した上での、

周りのサポートが必要であるということです。

ADHDの成人期


年齢とともに、多動性、衝動性は

治っていくと言われていますが、

不注意症状は残ります。

 

またサポートが不十分だと、

二次障害を引き起こし、

気分障害、不安障害、アルコール・薬物依存、

反社会性人格障害が起こりうるものとなります。

 

しかし、ADHDの傾向がある方は、

人当たりがよく、

接客などの仕事に向いていると言われます。

特性を活かした職業選択を行い、二次障害を避けることが重要です。

ご相談の進め方


薬物治療を行なっている場合はその旨をお伝えください。

その上で現在の生活で困っているところを挙げ、

それらをどのように改善していけばいいかについて考えていきます。

 

ADHDの方の場合「わかっているのにできない」

ことがあります。

時間を守らないといけないのに守れない、

締め切りを守らないといけないのに守れない、

忘れ物をしてはいけないのに忘れてしまう。

 

これらの問題をいかに減らしていけるかを考え、

対処法を考えていきます。

 

その上で本来持っていらっしゃる活動的な能力を

活かしていける方法を考えていきます。

 

なお、当事業所では診断の有無は問いません。

気になると思われたら、ご遠慮なくご相談ください。

最善の方法を一緒に見つけていきましょう。

料金

①「お問い合わせ」よりご希望の日時と時間数(50分/80分/110分)を第3希望までお伝えください。

  初回は80分以上をお願いしております。

   ↓

② 日時の決定

   ↓

③ カウンセリング(対面/オンライン/出張相談)の実施

 

お子さんの年齢が18歳未満の場合

 

50分        7,500円 (税込:  8,250円)
80分      12,000円 (税込:13,200円)
110分      16,500円 (税込:18,150円)

 

お子さんの年齢が18歳以上の場合

50分        10,000円 (税込:11,000円)
80分      16,000円 (税込:17,600円)
110分      22,000円 (税込:24,200円)

 

キャンセルポリシー

キャンセルされた場合、以下の料金がかかって参ります。ご注意ください。

4日前無料、3日前料金の40%、2日前同60%、前日同80%、当日同100%

※オンラインのご相談は前払いとなります。

※出張相談は地域によって料金体系が変わります。お問い合わせいただいたのち詳細な見積もりをお送りいたします。

知能検査を受けられた方へ

WISCやWAISなどの知能検査を受けたことのある方は、その資料をお持ちください。

検査結果のご説明もあったかと思いますが、専門用語などが多くいまいち理解が難しい方もいらっしゃると思います。

わかりやすく各指標のご説明と、特性をどのように活かしていくかについてご説明いたします。